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会議室使う

栄太は拗ねたように背中を微創手術向けて椅子に座った。
焼きもちなんてやかなくて大丈夫って言ってるのに…」
分かってるよ。でも朝日を二人で見に行ってたり、なんだか仲良いからさ…」
それも仕事だって言ったじゃない。栄太さん、意外と独占欲強いのね」
早雪は椅子の横にしゃがんで栄太を見上げて苦笑する。
栄太は肩をすくめて笑った。
ごめん。いい年して格好悪いな」
ううん。ありがとう。じゃ、行って来るわね」
早雪は一度自ら首を伸ばして栄太に口づけて立ち上がった。
残された栄太は自己嫌悪と嫉妬心の狭間で揺れ、大きくため息を付いたのだった。

あれ~逢坂さん、長期出張終ったんですか?」
東中央出版東京本社。
入り口をくぐったところを呼びかけられ、早雪は声の主受付嬢の元に歩み寄る。
あ、ごめんなさい、遠山サン牛熊證 行使價 だった」
やだ、失礼よ!」
巻き髪茶髪、OL雑誌からそのまま出て来たような、華やかな受付嬢二人がクスクス笑いながら顔を見合わせる。
大手出版社の受付嬢だけあって、二人ともモデルかタレントと見紛う程のルックスだった。
お疲れ様。受付が名前間違えるなんて、職務怠慢ね。」
すみません」
苦笑して言うと、二人はお互いを横目で見ながら形だけの謝罪をしてきた。
やだ、相変わらずこわーい!遠山さん」
お客様のお名前は間違えたりしませんので、ご心配いりませんよ?」
二人が言うのを聞き流し、早雪は自分のIDカードを鞄から出して首から下げた。
来客です。情報誌編集部の中会議室使うわね。うちの編集長と副編にも内線で伝えてもらえる?」
早雪が言うと、後ろから少し遅れて携帯電話を胸ポケットにしまいながら貴彰が追いついて来た。
それを見て二人の表情が一変する。
いらっしゃいませ!」
片方が笑いながら来客簿を差し出し、
いらっしゃいませ、水瀬様ですね。」
もう一人が来客用IDカードを渡しながら微笑む。
ありがとうございます。…すみません遠山さん。うちの広報担当、電車の遅延で10分程送れるそうなんですが…」
貴彰は差し出された受付表に熱水爐 名前を書きながら言う。
対応お願いしますね」
早雪が言うと、名前を書き留めた受付嬢がかしこまりました」とにっこり微笑んだ。二人はそのままロビーを抜けてエレベーターに乗り込む。
……なかなか、女性社会も大変ですね」
不意に言われて、早雪は顔を曇らせる。
聞いてたんですか?…お恥ずかしい限りです」
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